大阪通信 Vol.49 では、ブログの連載記事が一冊にまとまっています。
題して『実録入試最前線 世界でいちばん熱い冬』。ご好評いただきました「不定期冬講日記」ですね。
表紙のアジテーションが、書きおろしですか。
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むかしむかし、あるところに…
教えることが大好きな老講師がいました。受験直前・冬期講習会ともなれば、どんなに夜が遅くても、午前5時にガバッと起き出し、おにぎり弁当を張り切って作り、フェアレディZの爆音とともに出勤しました。誉めるべきは誉め、叱るべきは叱り、解らないことを解るように導き、できないことをできるようにさせ、いつも変わらぬ熱心な授業の毎日でした。
信じがたいことかもしれませんが、かつて老講師は「瞬間湯沸かし器」と呼ばれたそうです。熱心過ぎるがあまり、怒号天を衝き、椅子・机が宙を舞い、「頭を丸めて、出直せ!」と指示されたものが、およそ一人や二人ではなかったといいます。
しかしながら時が過ぎ、「焦燥」や「重圧」など、老講師を苛んでいた得体のしれない感情が、きっちり過去のものとなり、革命の先鋒たらんとする強迫観念から解放され、人生を楽しむことを教える人になったそうです。
老講師は老いぼれたのでしょうか?いえいえ、何をおっしゃいますことやら。熱き心を奥底に秘めながらなお、宿命の不条理に抗い、握り拳を突き上げることをやめない、魂の叫びを聞いてあげてください。老いることとは無縁のエネルギーを、老講師と分かち合ってください。それは老講師の願いでもありますから。
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大阪通信 Vol.49、石川数学塾大阪・学園前教室にて好評配布中です。ご自由にお持ちください。
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ぜひ一度、ご覧になってみてください。