春講日記(その24)-久方の光のどけき-

春期講習、オーラスです。今年も長いようで、あっという間の四週間でした。

腹が減ろうが、眠かろうが、ぐっと前を睨んで克己勉励、すばらしい生徒たちでした。

生徒たちに導かれて、おめめパッチリ、気の引き締まる思いでした。

久々に長時間講習をご一緒した生徒がいました。昔と変わらぬ前向きな日々を取り返してくれました。

いつもながら、共に苦しんだ生徒がいました。小生の方が3倍以上年上です。先に弱音を吐いたら、切腹の覚悟でした。

こんなに長い授業を、経験したことがなかった生徒がいました。やればできると、わかってくれました。

どなたも、ほんの少し前に歩み出せたと思います。小さな一歩でも、百回がんばれば百歩、千回がんばれば千歩です。

良かったですね。貴重な経験ができましたね。

朗報を記しておきましょう。多くの生徒が新しい仲間として結集してくれた今日この頃、実力派スタッフが仲間に加わることを宣言してくれました。慶賀の至りです。

我々石川数学塾大阪のスタッフ仲間は、理想を高く掲げ、相敬い、相助け、相競い合うすばらしい集団と自負しております。新しい仲間には、即戦力として、思う存分暴れていただきましょう。

弊塾HPの5月改変をお見逃しなく!いよいよ仲間が、神秘のヴェールをぬぎます。乞うご期待!

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦

春講日記(その23)-久方の光のどけき-

春講をきっかけにして、今年もまた多くの仲間を迎え入れることができました。

皆さまのご期待を、しっかりと背負わせていただきます。ありがとうございます。

10年目の塾生生活を送るベテラン「生徒」が、新入りの皆さんに、いみじくも言いました。

「ここに入ったら、とにかく生き残れ。しがみついて、やってるうちに、必ずモノになるからな。」

自身の経験に裏打ちされたお言葉、重く受け止めたいものです。

入塾にあたって、ご父母の威勢良い仁義も、春ならでは…ですね。

実録です。

「煮てもろても、焼いてもろても、けっこうです。命だけ残してもろたら、おんのじです。」

「授業がうまい、解説が明快、とっくに承知。そんなことより、いつものように、俺の背中について来いと、ひとことおっしゃってくださいませ。」

「ご存命の限り、従います。どうか長生きしてください。」

どれをとっても、浅学非才の小生には、身に余るお言葉。ただ、ひたすら、感謝いたします。

一生懸命努力して、ご期待にそうべく頑張ります。

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦

春講日記(その22)-久方の光のどけき-

「俺は悪くない。悪くないのに虐げられている。」

卒業生が血相変えて、飛び込んできました。どれほど「悪くない」のか、聞いてみました。

俺は京都大学に通ることを至上命題とした学校に進学した、必ず通るから、無意味に夜更かしすることも、朝起きれないことも、授業中ぼんやりしていることも、すべて無罪である…と、彼は強弁しました。

全部有罪やで…というか、そんなことしてたら、そもそも通らんがな…と。

議論は平行線でした。彼はあれほど恋い焦がれた進学先を中退しました。

小生、彼のその後を、寡聞にして知りません。ちょうど三十年前の、蒸し暑い夜でした。

「異議無~し!」「ナンセンス!ナンセンス!」

三色ヘルメットのご年輩軍団が、銀幕に叫んでいました。何色か?は、秘しますが、小生も一色かぶっておりました。

学生が堅固なバリケードを築き始めると「異議無~し!」。機動隊が学生を弾圧すると「ナンセンス!」。全会一致でした。

不一致もあり?そのとおりです。

集会にて白メットの演説シーンに、白軍団が「異議無~し!」。赤と青が「ナンセンス!」。

赤メットが阻止線を突破すると、赤軍団が「異議な~し!」。白と青は、し~ん。

映画の名前は『二十歳の原点』。原作は高野悦子さんという、立命館大学全共闘の女性闘士が残された日記です。

奇しくも小生の誕生日6月24日に、JR山陰線を「旅」の終わりとされました。

世の中に牙をむく高野さんと、やり過ごそうとする世の中と、JRの線路のような平行線が、ここにもありました。

銀幕の名前は「京一会館」、叡電一乗寺にあった小さな映画館でした。

高野さんが闘いに倒れてのち、はや半世紀が過ぎ去ろうとしています。

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦

今週より新学期ですね。

桜の便りが届いたかと思えば、一気に満開。かと思えば今度は春の強風であっという間に散ってしまいそうです。今年もお花見は無理なのでしょうか。う~ん。

 

話は変わりますが、今週よりいよいよ待ちに待った()新年度・新学期ですね。

進級したみなさんは春休みの課題大丈夫ですよね?

進学したみなさんは新しい学校、新しいクラス、新しい友達。楽しみですね。

 

石川数学塾大阪でも春期講習が終わり、新しい仲間がどんどん増えています。

 

春期講習に興味はあったけど参加し損なったみなさん、新学期のスタートに塾を探しているみなさん、無料体験が開催中ですよ。

考えているだけでは何も始まりません。まずは行動。石川数学塾大阪ってどんなところか見に来てください。

 

今までわかっているつもりでなかなか解けかった問題や、イマイチよく解らなかった定理や公式の使い方が驚くほどスッキリ解決できることうけあいです。

また、どうやって勉強したらいいのかわからないっていうあなたにも、懇切・丁寧にアドバイスいたします。

是非、振るってご参加ください。

上本町教室 中土井

春講日記(その21)-久方の光のどけき-

青年の視線の先に、柔らかな指先がありました。

指先が不思議な弧を描いていました。じっと凝視していましたら、目が回りそうになりました。

王将で買ってきた焼餃子をつまみながら、同じく王将でテイクアウトしたチューハイをグイグイ飲んでいました。

川面を照らす夕日が、とてつもなく美しくもあり、なんとなく寂しくもあり。

指先に触れてみると、体が斜めに倒れかかりました。長い髪がふわっと顔を覆いました。

『パンの略取』が気に入らないと、いや、クロポトキンそのものがナンセンスだと、再び強く主張し始めたとき…

「ボル(ボルシェビスト)って、かた苦しいわね。意固地で、いつも虚勢張って」。

全人格を否定されたようで、思わず崩れ落ちました。

色恋に不器用な青年と、アナーキズム命な女性が、鴨川の岸辺に寄り添いました。

まだ肌寒い早春の京都、淡い四月の淡い二人が、膝まくらしながら、されながら…。

桜散る淡い季節の、淡い淡い思い出です。

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦

春講日記(その20)-久方の光のどけき-

ため息をついていた生徒がいました。登場していきなりのため息でしたから、勉強がしんどくなったわけではなかろうと思います。

「どうしたん?気合い入れたるでぇ。」

ちょっと低い声が、小生からかけられます。

「明日から学校です。気が重いです。」

正直でいいですね。しかし塾だろうが学校だろうが、勉強やる気が足らないようでは困ります。

「何で気が重いのかな?」

この問いには正直こたえるとマズい、生徒はとっさに思ったにちがいありません。

「始業式がつらいです。立ってなきゃいけないし。」

しめしめ、うまく収めたったわいと、胸をなでおろす声が聞こえるようです。

「勉強のつらさに比べれば、始業式の一つや二つ、ど~ってことないわいなぁ。」

え?そうくるか?ド真ん中ストライクやんけ。まずい…(^_^;)。

「そうですよね。勉強以前の問題ですよね。僕がまちがっていました。気合を入れ直します。」

生徒はわき目もふらずに勉強し始めました。

ほんの30秒のやり取りでしたが、思惑あいせめぎあい、楽しい枕でした。

今日も一日がんばりましょう!

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学園前教室・杉浦

春講日記(その19)-久方の光のどけき-

数年ぶりに…腰を「ゆわし」てしまいました。

春講に入ってから、朝のウォーキングができてないし、週末の天気が悪いから、普段の日曜に比べて長い距離歩けないし、まずい状況だ…とは思っていましたので、重々注意していたつもりだったのですが、ビリビリっときてしまいました。

腹巻コルセットのお世話になっております。

コルセットといえば「患部に巻く」ものと誤解されている方が多いようです。私も十数年前まで誤解しておりました。

お医者様に教えていただきましたところ、「腹圧を調整して、こわばった腰の筋肉が徐々にほぐれるまでのサポート器具」なのだそうです。ですからズボンベルトの上が定位置であると。

しばらくは鎮痛消炎剤と筋肉弛緩剤を飲みながら、癒える日を待ちます。

そもそも今回の事態ですが、「塾屋を続ける限り諦めている」と言っていた花見に、秘かに出撃しようとヨコシマなことを考えたことから始まったようです。

春の長雨と腰痛に祟られて、花見は爆砕でした。

旧暦二月、如月(きさらぎ)の望月(もちづき)に考えるこっちゃないで!と、西行法師に叱られた気分です(^_^)。

願はくは 花の下にて 春死なん そのきさらぎの 望月のころ

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学園前教室・杉浦

春講日記(その18)-久方の光のどけき-

ウソをついたものは坊主刈り、杉浦部屋のルールその1です。泣く子も黙る、恐怖の掟…だそうです。

実はそんなにたいそうなものではありません。できることを正直にできると言い、できないことを正直にできないと言うことが、できないことをできるようになるためのキホンのキ…だと言っているだけです。

できることをできないと言って、無益な時間を過ごすことも、できないことをできると言って、できるようになる機会を失うことも、愚かだと言っているのです。

正直に勝る勉強姿勢はありません。正直になるためには、徹底的にウソを排することが大切です。勉強空間を共有する誰もが、同様に理解すべきことです。小生も例外ではありません。ウソをついたら潔く坊主刈りになります。

しみじみと「不思議なことだ」と語る生徒がいます。何が「不思議」なのかといいますと…。

できなくて叱られることがありません。そのかわり、できようとしなければ烈火のごとく叱られます。

わからなくても何度でも説明してもらえます。しかし、わかろうとしなければ、備品が宙を舞って襲いかかることがあります。うまく避けてくださいね。

世の中には、できなくて叱られる塾も、わからなくて叱られる塾も、掃いて捨てるほどあるのだそうです。

少し待ってください。あたりまえのことですが、叱られたからと言って、できるようになるのでもありませんし、わかるようになるのでもないでしょう。

「まず叱る」のは、まちがいです。けれども「永遠に叱らない」のもまちがいです。永遠にできないのは、できようとしていないからです。永遠にわからないのは、わかろうとしていないからです。

しまった!生きまちがえていた…という皆さん。四の五の言う前に、単刀直入、快刀乱麻、スカッと夏らしい髪型になって出直しなさい。

正直のすばらしさが、身にしみてわかること請け合いです。今日も一日、がんばりましょう!

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春講日記(その17)-久方の光のどけき-

ご存知の方も多いと思いますが、小生週末婚しております。妻は故郷で学校教師をしておりまして、週末土曜・日曜になりますと、一緒に暮らしております。小生が実家に帰ることが25%程度、妻が奈良に来てくれますのが75%くらいです。

「平日忙しいのは両者同条件、なんで私ばかり、奈良に行かなきゃいけないの?」

と、怒っている妻を見たことがありません。小生が「今週末は、西殿塚古墳がワシを呼んでいる」などとウスラトボケテいましても、「よしよし」と、妻がきてくれます。感謝しています。

土曜の仕事を終えて帰宅しますと、お風呂や床やトイレやベランダが、ピカピカになっています。普段教室の掃除を欠かしたことはありませんが、こと自室のこととなると「汚くて死んだ奴はおらん!」などと、ヒョウヒョウと暮らしておりますので、妻に迷惑をかけていると思います。

「雪崩が起きたの…(^_^;)」

と、あきれ顔の妻も、しばしば登場します。部屋の一角に書籍山積みエリアができがちで、小生は意識してソ~っと脇を通りますから大丈夫なのですが、いかんせん20~30冊単位で注文するものですから、山はうず高くなりこそすれ、沈下することはありません。妻が横を通ると、しばしば雪崩るそうです。言い訳不可能なほどに、申し訳ないです。

正邪善悪をひけらかさず、あるがまま、なすがままを尊重し、秘かに裏方に徹してくれている妻。小生は妻が支えてくれているからこそ、後顧の憂いなく、好き放題仕事できるのだと思います。

小生ごときに、過ぎたる妻です。いつの日か心ゆくまで、今日までの尽きることなかった労苦を癒してあげたいと、切に感じております。

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春講日記(その16)-久方の光のどけき-

入試合格までと打って変わって、適度にサボりつつ入学式を迎えようとする狡猾な若者へ。

「勘違いしてはいけません。何のために入試があったのでしょうか。入試を課された皆さんは、それはそれは大変な思いをして、合格を克ち取ったことでしょう。しかしながら一方で、それと同じくらい大変な思いをして、合格者を選び出した皆さんもいらっしゃるのです。入試を課した皆さんは、入試が終わってダラケタ皆さんに、入学してほしいとは思っていません。受験しに来た、まさにあの日の真剣さを持って、まさにあの日の緊張感を持って、入学式を迎えてほしいと思っているのです。ですから再び仕切り直すことができない者は、入学しなくてよろしい。入試を課した皆さんに失礼です。潔く入学辞退なさい!」

そこまで厳しく言わなくとも、良いじゃありませんか、まだまだ祝賀ムード満喫で、始まってみりゃあ何とかなるさと、甘い見通し100%の困ったちゃんへ。

「残念ながら、何ともなりませんでしょう。やる気があれば、少しくらい学力が低かろうともカバーできます。やる気がないところに、幾百万のハウツーを並べ立てても、結局できるようにはなりません。勉強はやる気に始まりやる気に終わります。本当に大事なことを、見失ってはいけません。無理をしろと言っているのではありません。受験を通して普通に獲得できた教訓を、簡単に忘れないように!と言っているのです。今からでも遅くありません。心がけから原状復帰なさい。」

ほんのちょっとサボるつもりが、急降下爆撃機になって驚いている方、入試直前の頑張りを、遠い昔の地獄話としか思い出せない方、そもそも思考停止の仮死状態にある方…気づいた時が、直し時です。

小生の言葉を、少しでも厳しいと感じた方…何はなくとも、自らを律してください。

あれだけ厳しい入試を乗り切ってきた皆さんです。やれば必ずできるにちがいありません。今日もがんばりましょう!

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦