春講日記(その8)-久方の光のどけき-

春期講習、体力つけて乗り切るには…、うまいものを食べるがいちばんです!

というわけで、おいしい洋食屋さんと、雰囲気のうまい「隠れ家」をご紹介します。

まずは、洋食屋さん。三条通の「ピノキオ」さんです。

小生いちおし、ハンバーグオムライス。デミグラスソースが食欲を誘う逸品です。

ツナと大根サラダもつけて、千円ちょっとで満腹です。

妻に聞いたところでは、パスタも「おいし~い」とか。

しっかり分煙してくれているのも嬉しいです。個人的には、完全禁煙だとなお良し(^_^)。

さて、隠れ家は、近鉄西ノ京駅すぐの「Cafe和三(わみ)」さん。

週末・祝日、日没までの営業ながら、土手にツクシを探しつつ、秋篠川沿いを散策し、唐招提寺で折り返すには、決して無視できるお店ではありません。

昭「和」の家、薬師寺 玄奘「三」蔵院の近く…、ゆえに「和三」と。

小生、まさに昭和の生き残りが、昭和のたたずまいにうごめく…、ハマりすぎていて、めまいがしてきます。

もちろん、おいしいランチを食べに行くわけでして、お勧め度、最高です。

皆さんも一度、いかがでしょうか。

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦

春講日記(その7)-久方の光のどけき-

古今和歌集の84番、紀友則です。この春講日記のタイトルにも使わせていただいております。

久方の  光のどけき  春の日に  しづ心なく  花の散るらむ

たしかに花に「心」があるのなら、「しづ心な」きがゆえに、散っていくのでしょう。

しかしながら、実態は逆ではなかろうかと思います。

「しづ心」に満ちて、だらりんと暖かくなっていく春には、花が咲かないそうです。

たまにドカンと寒くなってこそ、種の防衛本能から花は咲くのだと。「ひと花、咲かせておこう」と。

咲いてすぐに、三寒四温が止むわけでもなく、花冷えが花を急かせます。「はやく世代をつむげ」と。

思えば「しづ心な」いのは、花にあらず、花を取り巻く「外界」のあれこれなのでしょう。

落ち着いて咲き、散ろうとして散ってほしい、友則の歌に深詠みし過ぎでしょうか。

散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ(細川ガラシャ・辞世)

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春講日記(その7)-久方の光のどけき-

古今和歌集の84番、紀友則です。この春講日記のタイトルにも使わせていただいております。

久方の  光のどけき  春の日に  しづ心なく  花の散るらむ

たしかに花に「心」があるのなら、「しづ心な」きがゆえに、散っていくのでしょう。

しかしながら、実態は逆ではなかろうかと思います。

「しづ心」に満ちて、だらりんと暖かくなっていく春には、花が咲かないそうです。

たまにドカンと寒くなってこそ、種の防衛本能から花は咲くのだと。「ひと花、咲かせておこう」と。

咲いてすぐに、三寒四温が止むわけでもなく、花冷えが花を急かせます。「はやく世代をつむげ」と。

思えば「しづ心な」いのは、花にあらず、花を取り巻く「外界」のあれこれなのでしょう。

落ち着いて咲き、散ろうとして散ってほしい、友則の歌に深詠みし過ぎでしょうか。

散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ(細川ガラシャ・辞世)

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春講日記(その6)-久方の光のどけき-

春期講習をしております。都合4週間もしております。

学校がお休みになって、日中空いたから勉強します…という方もいます。

春休み宿題がタップリ出ました、早めに仕上げたいから来ます…という方もいます。

入試まで逆算すると、時間がありません、一分一秒たりとも勉強するために来ます…という方もいます。

人それぞれ、百人百様です。春爛漫にして、百花繚乱。美しいではありませんか。

さて、春期講習を仕掛けた張本人は、何を企んでいるのでしょうか?

「志(こころざし)果てるなら、いつでも畳んで明日から百姓!」が口癖の先生ですから、ゼニカネの目論見ではないでしょう。

大阪通信 Vol.52にヒントがありました。

「寒くてジッとしていた冬から、ウキウキと心躍る春へ。

季節が変わります。勉強にも目覚めてみてはどうでしょう。

いきなり舞い上がるのではなく、変わらず地を這うのでもなく、ほんの少し背伸びしてみてはいかがですか。

満開の桜も、冬の寒風に耐えた冬芽が、ほんのちょっとがんばって、花開いたものなのです。

冬に霜柱立つ地面ギリギリまで、少しずつ伸びてきたツクシが、ほんのちょっとがんばって、芽を出すのと同じですね。」

なるほど。ほんのちょっと背伸びして、変身してほしいと思っているのですね。

ほんの少し決意して、少しだけ一歩前へ。そんな春になるといいですね。

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦

春講日記(その6)-久方の光のどけき-

春期講習をしております。都合4週間もしております。

学校がお休みになって、日中空いたから勉強します…という方もいます。

春休み宿題がタップリ出ました、早めに仕上げたいから来ます…という方もいます。

入試まで逆算すると、時間がありません、一分一秒たりとも勉強するために来ます…という方もいます。

人それぞれ、百人百様です。春爛漫にして、百花繚乱。美しいではありませんか。

さて、春期講習を仕掛けた張本人は、何を企んでいるのでしょうか?

「志(こころざし)果てるなら、いつでも畳んで明日から百姓!」が口癖の先生ですから、ゼニカネの目論見ではないでしょう。

大阪通信 Vol.52にヒントがありました。

「寒くてジッとしていた冬から、ウキウキと心躍る春へ。

季節が変わります。勉強にも目覚めてみてはどうでしょう。

いきなり舞い上がるのではなく、変わらず地を這うのでもなく、ほんの少し背伸びしてみてはいかがですか。

満開の桜も、冬の寒風に耐えた冬芽が、ほんのちょっとがんばって、花開いたものなのです。

冬に霜柱立つ地面ギリギリまで、少しずつ伸びてきたツクシが、ほんのちょっとがんばって、芽を出すのと同じですね。」

なるほど。ほんのちょっと背伸びして、変身してほしいと思っているのですね。

ほんの少し決意して、少しだけ一歩前へ。そんな春になるといいですね。

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春講日記(その5)-久方の光のどけき-

長いこと京都に住んでいました。歳をとったのでしょうか、妙に思い出されてなりません。

そのお店は三条木屋町(さんじょうきやまち)にありました。シャレた店が軒を連ねる木屋町…のイメージとかけ離れた、雑居ビルの5階でした。

おふくろさんは、いつもコジャレた着物姿でした。いつも笑顔で迎えてくれました。

「お久しぶり。今日はどうする?」

「とりあえず、いつもの一杯!」

幾度となく交わされた会話でした。大きな丸い氷が、口幅の広いグラスにドカンとストライク。スコッチベースのカクテルが、シャカシャカとシェイクされ、トロリと注ぎ込まれます。グラスの端にソルトをふってできあがり。

口当たり良く、どんどん飲めてしまいます。とどまるところを知りません。

にぎやかな店でした。いかにも奇妙なお客さんも来ました。

札束握りしめて、倒れこむようにご来店の若者。

「これで飲めるだけ飲ませてくれぃ!」と、哀願が早いか泣きはじめ、結局閉店まで泣きながら飲んでいました。

いつ来ても「人の道」を諭すご年輩。煙たがられるほどに生き生きとなさっていきました。

私も含め、何か心に一物あって、誰かに何かを聞いてもらいたくて、集う店でした。

さりながら、思いのたけすべてを語って、去っていくわけでもありませんでした。

「何をお悩みですか?」

あのショットバーの常連であった小生が、懇談の初めに必ずかけさせていただく言葉です。

笑顔を忘れず、さりげなく、優しくカクテルを作ってくれたおふくろさんのように、何でも話していただけるように。

季節がら、ほぼ毎日お話しさせていただく、一期一会の幸せをかみしめながら。

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦

春講日記(その4)-久方の光のどけき-

雨が降っていますが、暖かい朝です。梅が満開です。桜は…まだですね。

塾業界にも、「梅派」と「桜派」がいます。世間一般と同じです。

業界内外で比率が微妙に違うかもしれません。小生卑見でございますが、塾屋には「梅派」が多いです。

何故だかわからないまま過ごしていました。十数年前、フッと気づきました。

桜の盛りが春期講習の真っ最中です。そもそもじっくり盛りを見られませんから、反「桜派」になり、勢い「梅派」に行きつくようです。

自省して知りました。

小生お気に入りの梅は、奈良・京都府県境の那羅山、通称どんぐり広場に屹立する白梅です。

今年も満開です(^_^)。

東風(こち)吹かば にほひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ 【道真】

桜が嫌いなわけではありませんから、お気に入りの桜(たち)もあります。

琵琶湖岸、浜大津の膳所城跡に、折り重なるように咲く桜(たち)です。

きっと琵琶湖の保温効果のおかげで、熱しにくく冷めにくいのでしょうね。春期講習が終わってから見に行きましても、まだ咲いていることが多いです。

願はくは 花の下にて 春死なん そのきさらぎの 望月のころ 【西行】

今年も花々と語らう季節になりました(^_^)。

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春講日記(その3)-久方の光のどけき-

「いつもどおり、今日も、がんばりました!」。

スケジュールノートを誇らしそうに見せて、勉強終了を宣言する生徒たち。毎日の光景です。

「よくがんばったね。おつかれさま!」

スケジュールノートにハンコを押して、「風邪ひくなよ」とか「宿題やってこいよ」とか、ひと声かけて送り出す小生。これも毎日の光景です。

「いつもどおり、今日も、がんばらなかったです」…とバレますと、叱咤激励、可愛がられてしまいます(笑)。

「いつもと違って、今日は、がんばりました」…ですと、おもいきり誉められます。

「いつもと違って、今日は、サボりました」…でしたら、「生き直せ!」と、軽くたしなめられます。

わかりやすいですね。ところが極めて寡少な例として、こんなこともあるのです。

「いつもどおり、今日も、がんばりました!」…、おいおい、皆も「いつもどおり、今日も、がんば」ってんねんで。皆と同じだけ「いつもどおり、今日も、がんば」っても、偏差値上がらへんよ。良いのかな?

あれれ、今日は誉めてもらえへんのかいな?なんでかな?

同じ報告してんのに、なんで先生の対応が違うんかいな?不思議だな?

受験生になりたての皆さん、だれもが困ることとお見受けしています。逆に言いますと、このやり取りのメカニズムに気づいたら、本当の受験生になったと言えましょう。

ところで拙文をお読みいただいております皆様方、おわかりでしたか?

「ボ~っと読んでました。読み直します!」。

了解です。数行前、「皆と同じだけ「いつもどおり、今日も、がんば」っても、偏差値上がらへんよ。」…と。ここに注意して、読み直してみてください。

読者諸賢に於かれましては、御高察いただけることと拝察仕ります。

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春講日記(その2)-久方の光のどけき-

飛鳥ウォーキングのご報告を。

毎年恒例、午前8時の近鉄飛鳥駅集合。西飛鳥に牽牛子塚(けんごしづか)古墳を訪ねます。被葬者は皇極・斉明女帝(重祚)と間人皇女(はしひとのひめみこ)、そう言われています。石室内を見ることができる八角墳ですね。

いったん飛鳥駅に戻って、中尾山(なかおやま)古墳へ。文武陵といわれていますね。こちらも八角墳です。

北に天武・持統陵、南に高松塚・キトラ古墳、天武系の奥津城ともいわれる「聖なるライン」です。

聖徳太子創建と伝わる定林寺(じょうりんじ)跡を経て朝風峠(あさかぜとうげ)を越え、稲渕(いなぶち)の棚田を見ながら飛鳥川にかかる男綱(おづな)へ。上流の栢森集落にかかる女綱(めづな)とともに、飛鳥を疫病から守ってくれるそうです。

「日本のピラミッド」とうたわれた都塚(みやこづか)古墳を経て、石舞台(いしぶたい)古墳を遠巻きに眺め、昼食を挿んで伝板葺宮(いたぶきのみや)跡へ。復元されてますのは、斉明女帝の後飛鳥岡本宮(のちのあすかおかもとのみや)内郭です。天武帝が造った「エビノコ郭」跡も、見学しました。

これまた毎年恒例、最後は向原寺(こうげんじ)、蘇我原住職のお話を聞き、境内に発掘当時そのまま保存されている豊浦宮(とゆらのみや)跡を見学させていただき、橿原神宮駅にて解散となりました。

飛鳥を楽しく歩くと、まもなく春が来ます。春がそこまで来ているかと思うと、うれしくてうれしくて、どれだけ齢(よわい)を重ねても、この高揚感を鎮めることができません。

そうこうしているうちに、春期講習も始まりました。そろそろ「勉強」を語り始めましょうか。

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春講日記(その1)-久方の光のどけき-

季節講習に入りますと、日記を書き紡ぎたくなります。「毎朝ウォーキング」が午前中授業になって、その代わりに書いているようなものかもしれません。

冬講日記と比べますと、「不定期」の枕詞がなくなりました。「不定期」と打ちつつ、結局毎日書いていましたから、取っても大丈夫でしょう。小生生来、楽天的です。

「不定期冬講日記」は、なんとブックレットになりました。『世界でいちばん熱い冬』。学園前教室にて、好評配布中です。

今回もブックレットにしてみよう、シリーズ化できるとうれしい、10冊くらい書き継いで、保存用専用ファイルを作ってみてはどうだろうか…と、妄想がとどまるところを知りません。小生生来、野心家であります(笑)。

「合格おめでとう!飛鳥ウォーキング」、昨日(3・15)無事終了いたしました。総勢十名、早春の飛鳥路を、楽しく歩いてまいりました。

ほとんど真っ暗な岩屋山古墳、石室内にてマナー忘れの小生携帯が鳴りまして、大変失礼いたしました。着信音が大昔から「必殺仕事人」でして、首筋を暗闇からカンザシで狙われるような恐怖を感じられた方が多かったかと存じます(笑)。重々、失礼いたしました。

詳しいご報告は明日にでも。

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