大阪通信 Vol.80 配布開始しました -小説、書きました

大阪通信 Vol.80 配布開始しました。

今回は、気合い200%の古墳話よりも、勉強虫の読破中!よりも、なぜか皆さん心待ちにしておられるフィクションです。

はい、あくまでも小説です。限りなく私小説チックですが(笑)。

某月某日某夜、「B」という店で交わされた会話です。

見るともなしに覗いているようで、壁に耳なわけでもないのに、ヒソヒソ話が聞こえてくるようで、なんだかわくわくしますね。

大阪通信 Vol.80、石川数学塾大阪・学園前教室にて好評配布中です。ご自由にお持ちください。

なお、中入倉庫に大阪通信のバックナンバーが揃っています。今週の大阪通信 Vol.80 も、倉庫からダウンロードできるようになっています。

ご覧になってみてください。

石川数学塾大阪
学園前教室長・杉浦

大阪通信 Vol.78 配布開始しました -「wandern!」です

大阪通信 Vol.78 配布開始しました。今回はエッセーです。

題して「私は何を考えながら歩いているのか?」。正直に吐露しております。

長考で有名な棋士の郷田真隆さんが、「私は何を考えているのか」といった自己解説を、どこぞに連載されていた記憶がありますが、そのようなものだとお考えください。

ただし小生の駄文では、郷田さんに遠く及ばないかと思いますし、将棋人口に比して古代史人口の微々たるや、お含みおき願います。

それでも、あの杉浦という「思考原人」を知ってみたいと思われる方、必読です。

大阪通信 Vol.78、石川数学塾大阪・学園前教室にて好評配布中です。ご自由にお持ちください。

なお、中入倉庫に大阪通信のバックナンバーが揃っています。今週の大阪通信 Vol.78 も、倉庫からダウンロードできるようになっています。

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学園前教室長・杉浦

大阪通信 Vol.77 配布開始しました -久しぶりに「読破中!」です

大阪通信 Vol.77 配布開始しました。あいかわらず、読んでおります。

読書よろず相談室(そんなものがあるのか!?)に寄せられたご質問から。

「読んだら読解力がつきますか?」-はい、つきます。ただし、今日読んだから、明日すぐに国語の偏差値が上がる…といったモノではありません。しかし学力には、読む習慣が無いと、決して越えられない一線があります。

「読む時間がありません!」-本を机に置いて、イスに座って…はい、正統派の読書ですね。異端かもしれませんが、持ち運びさえすれば、本はいつでもどこでも読めます。その意味では、小生も自信をもって、れっきとした異端であります(笑)。

「何を読んでいいのかわかりません!」-読みたい本を読んでください。読みたい本が無ければ、小生と同じ本を読んでください(←悪い冗談ではありません)。

大阪通信 Vol.77、石川数学塾大阪・学園前教室にて好評配布中です。ご自由にお持ちください。

なお、中入倉庫に大阪通信のバックナンバーが揃っています。今週の大阪通信 Vol.77 も、倉庫からダウンロードできるようになっています。

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学園前教室長・杉浦

Danke schoen!-冬講日記(40)

ありがとうございました。冬講、昨日、無事に千秋楽です。

小生、最近、毎日が楽しくて、楽しくて、しかたありません。冬講も、楽しくて、楽しくて…。

入試直前の不安くん曰く、「ぼくは、どうなってしまうのでしょうか?」

はい、どうなっても、こうなっても、心の準備万端、何の心配がございましょうか。

学力鍛える前に、まず心を鍛えましょう。

何が何だか不安さん曰く、「できないと困るから、やろうとする一歩が踏み出せません」。

はい、できるようになる人、まず蛮勇の一歩から。いずれできることを、今できないだけで、困る必要がありましょうか。

結果にかかわらず、歩み出した一歩を称賛してあげたいです。

何も不安が無いことが不安くん曰く、「こんなにノホホンと生きてて、良いのでしょうか?」

はい、永遠の眠りにつくまぎわ、良い人生だったと思えるならば…。

少しでも悔いが残りそうなら、たった今から生き直しましょう。「あとの祭り」は、悲しい祭りです。

諸君の目の前にいるおじさんは、教えることが大好きで、天職一生と張り切りながらも、大地を掘りたい、古き良き世を取り戻したい、野菜を作りたい、本を読みたい、本を書きたい、おいしいコーヒーをいれたい、料理をつくりたい、料理を食べたい…いつも、やりたいづくしの楽天家です。

Lasst uns zusammen Spass machen!(いっしょに楽しみましょう!)

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学園前教室・杉浦

わくわく-冬講日記(39)

「どんな塾にしたいですか?」と、しばしば聞かれます。

「今日、塾に行ったら、どんなおもしろいことがあるだろうか」、そう思って、わくわくしながら足を運んでいただける塾にしたいです。

「実際、どんな塾ですか?」とも、しばしば聞かれます。

「頑固な塾です。スジを曲げませんから」。

「昭和の塾です。サッパリ小奇麗な、今どきの塾とは無縁ですが、噛めば噛むほど味があります」。

「入塾資格は?」と、ズバリ聞かれます。

「ウソをつかないこと。覇気を持つこと。逃げないこと」、すなわち、すばらしく生きることが入塾資格です。

「厳しいですね」と、ご感想をいただきます。

「はい、勉強は人生そのものですから」。

「勉強資格のある人生を生きてください」と。

何年も変わらず、お話しいたしております。我々が変わらないことを、どこよりも評価していただけると、固く信じていますから。

山辺に蝋梅が咲き始めました。良い香りです。梅が咲き、桜が咲き、このヤマトのまほろばに春が満ちるまで、もう少しの我慢ですね。

同志諸君、ともにがんばりましょう!

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塚-冬講日記(38)

纒向をウロウロしております。ホケノ山古墳から渋谷向山古墳(景行陵)に、山辺道沿いを歩きます。何度歩いても、飽きません。

国道169号を大きく西に超えて、箸墓や纒向小学校付近の墳丘墓を回ることも多いですが、そのままスタコラ歩くことも多いです。

ターニングポイントは「日本一たいやき」かもしれません。169号沿いに、大きなたいやき看板ですね。「いかんいかん、太るからイカン!」と思っても、足が勝手にたいやきに向かってしまいます。小生、敢えて天然の摂理に抗うことをいたしません(笑)。

たいやき方面に迂回しなければ、箸中の小規模古墳群を通過します。おそらく3世紀代の小さな古墳たちです。

顔見知りのお百姓さんと、いつもの会話です。

「おじさ~ん!この古墳は、なんという名前ですか?」

「そ…そりゃあなぁ…、(しばらく沈黙)…、馬塚っちゅうじゃあ!」

「なんで馬塚なんですか?」

「馬が死んだら、捨てたじゃあ!」

「あの古墳は、なんていうんですか?」

「あ…ありゃあなぁ…、(しばらく沈黙)…、牛塚っちゅうじゃあ!」

「なんで牛塚ですか?…(だいたいわかるけど…)」

「牛が死んだら、捨てたじゃあ!」(←やっぱり(笑))

「南に5分ほどの、大きな古墳は何ですか?」

「(急に真面目になって…)、胞衣(えな)塚、呼んどる。産褥の塚や。感謝して清めい!」

たかが地元民の迷信と笑うことなかれ。いろんな塚に、いろんな物語して、大事に守ってきたのです。

古墳は堅かった。段築・版築・埴輪工法のおかげだ。…教科書的にまちがいではないでしょうが、守り伝える人々あってこその「古き良きもの」でしょう。

しばしば忘れがちな真実を呼び起こしてくださるお百姓さんに、感謝しています。

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怪電話(結)-冬講日記(37)

「バリウム検査で胃に影が映りました。精密検査に行ってきますので、今回の話は無かったことにしてください」。

ヘッドハンター氏に、彼は最終通達しました。しきりに心配するハンター氏。彼はもうひとつだけ、秘かに不審に思っていたことを調べてみたくなりました。

「ご心配ありがとうございます、S田さん!、あの時も、今回も」。

彼は二十数年前に辞した職場で、最後まで面倒を見てもらった「S田」氏に、ハンター氏の声色がそっくりだと気づいていたのです。

「ふふふ、お人違いじゃないですか?、××さん!」。

そう言い終わるが早いか、ハンター氏の電話が切れました。笑い声まで「S田」氏にそっくりでした。

翌日彼は、やはり気になって、ハンター氏が指定した5つの電話番号を呼び出そうとしてみました。

「お客さまのおかけになった番号は、現在使われておりません」。

すべてつながらなくなっていました。音声案内が空しく響いていただけでした。

後日談。彼からあらましを聞いた者の7割が、「ものは試しに契約交渉してみたらよかったのに」と言ったそうです。

小生には、彼が交渉してみなければわからないほど、鈍感だと思えません。

3割が「ヘッドハンティング詐欺だろ。狙われてるで、気ぃつけや」だったそうです。

これまた小生には、とっくの昔に彼が認識済みと考えます。

彼は黙して語りませんが、何かと彼の身辺騒がしかった時期に、存亡危急の情報を伝えてくれた「S田」氏、懐かしくて、ありがたくて、決して無下にはできなかった彼だったのだろうと思います。

彼はそういう、義理人情に厚い奴です。

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怪電話(転)-冬講日記(36)

何度かヘッドハンターとやり取りするうちに、彼は違和感の原因に思い当たりました。

ハンター氏の背後を飛び交うオフィス会話に疑念が生じました。

録音して何度か聞いているうちに、背景音が全く同じ会話という瞬間を捕えたのです。

たとえば、こんな具合です。

低い男の声「またとない条件ですよ。今決めちゃいましょうよ」

やや高い男の声「お世話になっております。××転職サービスです。今よろしいですか」

女の声「19時20分に、アポイントをお取りしました」

別の女の声「夕方までにFAXいただけますか。お待ちしております」

これらがタイミング良く、寸分違わずに、何度も輻輳するなどという偶然が、はたしてあるものなのでしょうか。

ハンター氏の背後に、あわただしいオフィスと思わせる何らかの仕組み、たとえば録音テープが流されているとしたら…?

彼はこれ以上深入りするのを避けようと決心しました。

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怪電話(承)-冬講日記(35)

奇妙な電話でヘッドハンターに誘われた彼は、直感的に不思議なものを感じたようです。

即座に断るつもりでしたが、電話受けるからずっと感じていた違和感の原因を知りたくもあり、断るつもりもないが即答できることでもないと伝えて、電話を切りました。

彼は冷静でした。

社長と同僚全員に連絡を取って、しばらく探ってみることにするので同意してほしいと伝えました。

もちろんハンティングされるつもりはないと、つけ加えることを忘れませんでした。

彼の妻は珍しく心配していたそうですが、彼は妻の心配が逆にうれしかったそうです。

彼は何度かハンターの指定した携帯電話に連絡を入れ、

「前向きに考えるために、まずは健康診断を受けてみようと思う」とか、

「重大な疾病を抱えたまま、某塾にお世話になるとしたら、気が引けるから」とか、

「某塾について察しがつくので、財務状況を調べている」とか、

「職場環境も調べている」とか、

「業界仲間にも聞いている」など、のらくろ戦術をかましていたようです。小生が彼から第一報を聞きましたのは、この頃でした。

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怪電話(起)-冬講日記(34)

彼のもとに、その電話がかかってきてから、かれこれ2年以上になるでしょうか。彼は塾屋の同業ですが、敢えて名を秘します。

「××(彼の本名です)さんですか?、あなたをヘッドハンティングしたいのですが…」。

彼は一瞬、わが耳を疑ったそうです。とりあえず、何のことですか?と、聞きなおしてみました。

「某塾があなたをご指名です。できるだけ早く、条件面を詰めたいのです」。

ちょっと待ってください。某塾って、どこですか?…彼はキツネにつままれたような感覚だったそうです。

「某塾との契約上、申せませんが、×××が×××ってスローガンを掲げている塾です」。

長い業界人生を、彼は生きてきましたから、もちろん知っていました。小生も知っています。

「人材開発は新規開校のためです。某塾は個別事業部のトップを探しています」。

「労働時間を現状の7割に、給与を現状の18割に、このベースから相談させてください」。

「お察しの通り、某塾には巨大な看板があります。万が一この交渉経過が外部に漏れますと、××さんにも某塾にも不利益でしょう。極秘に願います」。

聞いてもいないのに、彼は矢継ぎ早の「説明」を受けることになりました。

みなさん、彼はいったいどうしたと思われますか?

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