はなばな-夏講日記(その3)

花を愛でる男でした。男伊達に華でもあれば…と、そんなに都合よくなかったようですが(笑)。

6月下旬の誕生日前後、毎年、紫陽花に目がありませんでした。

今年は那羅山プロジェクトさんのBC付近と、明日香村柏森に、みごとな赤紫を見つけ、ご満悦のご様子でした。

毎日でも会いに行きたいらしく、雨が降ろうが、風が吹こうが、猛暑であろうが、テクテクと。

那羅山といえば、どんぐり広場。みごとな白梅の奥に、今が満開の合歓木を見つけました。これまたみごとなものです。なかなかお目にかかれません。

お目にかかれないといいますと、120年に一度ともいわれる竹の開花、見たことがなかったので「なんだろう?」と時が過ぎ、竹の花だと、めったに咲かないのだと、咲いたら竹やぶが全滅するのだと、知るにつけ驚きこのうえありませんでした。

総延長距離15kmも、山中をさまよっていますと、どこで見たのか、記憶もあいまいで、幻ならば夢で逢いたいものだと、いつのまにか闘う青年も、魅惑の中年になり果てたのかもしれません。

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦

巻きもの-夏講日記(その2)

しばしば「巻きもの」について語った男でした。宮澤賢治の「雨ニモマケズ」、薄汚れた茶色い紙に、書き殴ったような鉛筆跡です。

男は「真筆だ!」と言います。箱書きが証拠になるようでもありませんし、今一つ根拠薄弱なのですが。

男の義理のおじいさんの遺品だったそうです。義理のおじいさんは、満鉄の社員だった、すなわち大日本帝国のスパイだったと。

関東軍の参謀であった石原莞爾が、賢治と法華経のつながりで、借金王であった賢治が無心の質に差し出したと。

石原は満州事変を起こしたのち、巻きものを満鉄に預けて帰国したと。

なんともかんとも、よどみない説明過ぎて、なんとも眉唾な話であります。

「ロマンも込みで、骨董だ!」と。

男の口先には、何か憎めないモノを感じてしまいます。

なお、巻きものは学園前教室に飾られております(^_^)。

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なまもの-夏講日記(その1)

男は怒っておりました。半世紀に渡って、怒り続けておりました。

「砦」が陥落して、はや半世紀。砦が無くとも、持ちこたえたことを誇りに思う反面、日々確実に狭まってくる包囲網に、焦燥を隠しきれなかったのでしょう。

一億挙げてファシズムの時代、男が理想とした寄るべは、小さな小さな経済誌でした。『東洋経済新報』といいました。

国際紛争を軍事力で解決することが「あたりまえ」だったあの時代、のちに戦後我が国の首班を務める主筆が「貿易立国」を提唱しました。

「拙速はイカン。知恵を絞らねばイカン。平和は尊い。どれほど豊かな未来を約束しようが、平和に対する挑戦を許さん!」

主筆の口癖が、いつのまにか、男に乗り移っていました。

男にとって現世を呪うことは、「やむにやまれぬ」至誠に根ざすものだったにちがいありません。

男はまだまだ生腐っております。

一敗地にまみれ、しばらく冷蔵庫で頭を冷やし、もう幾たびかの復活を果たすまで、雌伏することでしょう。

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大阪通信 Vol.86 配布開始しました -現在読破中!です

大阪通信 Vol.86 配布開始しました。

これまたGW明け恒例の「現在読破中!」です。

杉浦先生、お休み中に、いったい何を読んでいたのでしょうか

ちらっと覗いてみましょう。新人物文庫の『今こそ知りたい! 空海と高野山の謎』を、ご紹介されているようです。

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「空海のミイラが高野山にある」「朝昼晩と、今でも三食据えられている」「すなわち、空海は生きていることになっている」「おそらく、生きているはずはない」「しかしながら、据え膳が三食とも空になっている」「空海とは全く関係ないが、野生の日本オオカミがサバイバルしていると信じている人がいる」「彼は深い山中に遠吠えを聞き、オオカミだと言い張る」「大神なのだからと、白飯を焚いて山中に供える」「一日置いて、お櫃を引き取りに行くと、メシが食べられている」「これまた関係ないが、平城京北辺に佐保山があり、さらに北の奈保山と隔てる谷を大神谷という」「この谷にドカンと通した道が、平城山大通りである」「なるほど空海は、面白おかしな妄想をかきたてる」「いっちょ、読んでみよう」と、手に取った一冊です。期待に違わず、おおいに楽しませてもらいました。気楽に読んでも構いません。おひとついかがでしょうか?
——————–

なるほど、こんなわけで、お読みだと…(^_^)。

大阪通信 Vol.86、石川数学塾大阪・学園前教室にて好評配布中です。ご自由にお持ちください。

なお、中入倉庫に大阪通信のバックナンバーが揃っています。今週の大阪通信 Vol.86 も、倉庫からダウンロードできるようになっています。

ご覧になってみてください。

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学園前教室長・杉浦

大阪通信 Vol.84 配布開始しました -博物館に行きましょう!

大阪通信 Vol.84 配布開始しました。

GW明け恒例の「博物館に行こう!」です。

それでは立ち読みしてみましょう。

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櫛山古墳でヘビに食われた杉浦です。いやはや、驚きました。先頭切って後円部墳頂をめざし、落ち葉の山をかき分けて、勇猛果敢に進撃していたはずだったのですが、太くて硬い木の枝のようなものが、Gパンの右足裾から侵入して、一発ガブリとやっていきました。歯型(キバ跡?)がハッキリしてきたので、アリャリャ?と気づいた次第です。
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あれれ、これはヘビ話ですね。博物館と関係あるのでしょうか。

…どうやら、話の枕らしいです。ご心配いただきませんよう(笑)。

大阪通信 Vol.84、石川数学塾大阪・学園前教室にて好評配布中です。ご自由にお持ちください。

なお、中入倉庫に大阪通信のバックナンバーが揃っています。今週の大阪通信 Vol.84 も、倉庫からダウンロードできるようになっています。

ご覧になってみてください。

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学園前教室長・杉浦

諭す-春講日記(24)

卒業生たちに聞きますと「杉浦部屋」は、伝統的にバイオレントな装いだったそうです。

「なんで、イスが空中を飛んでいるのかと思いました(笑)」。

古き良き伝統から離れ、小生最近はもっぱら諭しております。

「勉強?…せんでええよ。勉強せな、食いっぱぐれて、餓死する時代とちゃうやん」。

「この豊かな国ニッポン、勉強せんくらいで、生きてけへんハズがない」。

「大地を耕して生きなさい。方程式解いて、鍬振るうんか?」。

小生の「お百姓」志向を知る諸君は、「このおっさん、本気で言うとるから怖い」と。

「勉強したいんだったら、共に学ぼう。勉強せざるを得ないんだったら、苦しみ少なく助けてあげよう」。

「ただし、やらされてる勉強はノーサンキュー。即刻退場したまえ」。

「何度も言うとる。この豊かな国・ニッポン、勉強せえへんことは、致命傷とちゃうで」。

肝が据わったところで、畳みかけられます。

「中途半端すな。やるんやったら、徹底的にやれ!」。

「逃げるな、放るな、ウソつくな!」。

「これだけ墨守せえ。他には要らん」。

「学力で良ければ、思うようにつくで。いちばん簡単なこっちゃ」。

半信半疑で始めてみると、なるほどそのとおり。「ウルトラテクニック」や「勝利の方程式」が、単なる詐欺話に思えるんだそうです。

今年もそんなふうにやっている間に、春が終わりました。大好きな夏が、目前に迫っています。

学力をつけるために、まず気力、そして体力。

小生、今期も最前線に立ち続けます。

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諭す-春講日記(24)

卒業生たちに聞きますと「杉浦部屋」は、伝統的にバイオレントな装いだったそうです。

「なんで、イスが空中を飛んでいるのかと思いました(笑)」。

古き良き伝統から離れ、小生最近はもっぱら諭しております。

「勉強?…せんでええよ。勉強せな、食いっぱぐれて、餓死する時代とちゃうやん」。

「この豊かな国ニッポン、勉強せんくらいで、生きてけへんハズがない」。

「大地を耕して生きなさい。方程式解いて、鍬振るうんか?」。

小生の「お百姓」志向を知る諸君は、「このおっさん、本気で言うとるから怖い」と。

「勉強したいんだったら、共に学ぼう。勉強せざるを得ないんだったら、苦しみ少なく助けてあげよう」。

「ただし、やらされてる勉強はノーサンキュー。即刻退場したまえ」。

「何度も言うとる。この豊かな国・ニッポン、勉強せえへんことは、致命傷とちゃうで」。

肝が据わったところで、畳みかけられます。

「中途半端すな。やるんやったら、徹底的にやれ!」。

「逃げるな、放るな、ウソつくな!」。

「これだけ墨守せえ。他には要らん」。

「学力で良ければ、思うようにつくで。いちばん簡単なこっちゃ」。

半信半疑で始めてみると、なるほどそのとおり。「ウルトラテクニック」や「勝利の方程式」が、単なる詐欺話に思えるんだそうです。

今年もそんなふうにやっている間に、春が終わりました。大好きな夏が、目前に迫っています。

学力をつけるために、まず気力、そして体力。

小生、今期も最前線に立ち続けます。

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感謝-春講日記(23)

今回も小生の拙文におつきあいいただきまして、本当にありがとうございました。

お読み苦しい点も、多々あったかと存じますが、平にご容赦いただけますと幸いです。

思い起こせば小生、書きだす前にしゃべりだしたものでした。

大昔、季節講習の冒頭に、「講演会」をやっておりました。二年間にわたって、語り継いでおりました。

何を語っていたのだろうか?と、記憶とレジュメをたどってみますと、「直近の入試で出題されるであろう出題をあてる」とか、「業界裏話」とか、かなりキワモノ路線だったと思い起こされます。

聴講料は無料でしたが、たいへんご迷惑なことに、土曜日の午前中から異様なハイテンションで、ひたすらガンガンしゃべりつづけて、それでも102号室が満員でしたので、お聞きいただいて本当にありがたかったです。

語り飽きてきたころに、季節レターを書くようになりました。

小生の近況を軽く綴って、季節講習の申込書に、それとなく挟み込んでいたのです。

これまた記憶と原稿を頼りに復元してみますと、『大阪通信』で言うところの「ただいま読破中!」みたいなものでした。

残念ながら「読破中!」は、いかにも書き散らかしになってしまっていますが、季節レターは「私も読破しました、おもしろかったです」などと感想をいただき、たいへんうれしかったものです。

そうこうしている間に、もともと読んで書くことが好きだったせいもあり、季節モンから毎週モンへ、『大阪通信』創刊となったのです。

それだけに飽き足らず、講習日記まで書き始めて、現在に至る…わけですね。

小生よくない書き癖ですが、連用中止法や連体中止法を多用しますので、何とも安定性に欠ける、足が地から浮いている、ドロロンな文章になってしまいます。

「頭の中で、しつこくリフレインする言葉って、しょせんそんなものでしょ」と、諦め半分に応援されますと、元気づけられる前にショゲたりします(笑)。

ともあれ「伝えたいこと」があるなら、伝えなければ伝わりません(あたりまえですね)。「伝える」には、二つに一つ。「しゃべる」か、「書く」か…です。

小生改めて、そう心得直して、書き続けてまいります。

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感謝-春講日記(23)

今回も小生の拙文におつきあいいただきまして、本当にありがとうございました。

お読み苦しい点も、多々あったかと存じますが、平にご容赦いただけますと幸いです。

思い起こせば小生、書きだす前にしゃべりだしたものでした。

大昔、季節講習の冒頭に、「講演会」をやっておりました。二年間にわたって、語り継いでおりました。

何を語っていたのだろうか?と、記憶とレジュメをたどってみますと、「直近の入試で出題されるであろう出題をあてる」とか、「業界裏話」とか、かなりキワモノ路線だったと思い起こされます。

聴講料は無料でしたが、たいへんご迷惑なことに、土曜日の午前中から異様なハイテンションで、ひたすらガンガンしゃべりつづけて、それでも102号室が満員でしたので、お聞きいただいて本当にありがたかったです。

語り飽きてきたころに、季節レターを書くようになりました。

小生の近況を軽く綴って、季節講習の申込書に、それとなく挟み込んでいたのです。

これまた記憶と原稿を頼りに復元してみますと、『大阪通信』で言うところの「ただいま読破中!」みたいなものでした。

残念ながら「読破中!」は、いかにも書き散らかしになってしまっていますが、季節レターは「私も読破しました、おもしろかったです」などと感想をいただき、たいへんうれしかったものです。

そうこうしている間に、もともと読んで書くことが好きだったせいもあり、季節モンから毎週モンへ、『大阪通信』創刊となったのです。

それだけに飽き足らず、講習日記まで書き始めて、現在に至る…わけですね。

小生よくない書き癖ですが、連用中止法や連体中止法を多用しますので、何とも安定性に欠ける、足が地から浮いている、ドロロンな文章になってしまいます。

「頭の中で、しつこくリフレインする言葉って、しょせんそんなものでしょ」と、諦め半分に応援されますと、元気づけられる前にショゲたりします(笑)。

ともあれ「伝えたいこと」があるなら、伝えなければ伝わりません(あたりまえですね)。「伝える」には、二つに一つ。「しゃべる」か、「書く」か…です。

小生改めて、そう心得直して、書き続けてまいります。

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終了近く-春講日記(22)

がんばってきた春講も、もうすぐ終了です。名残惜しいです。

季節講習のなかでも、春講にだけ心がけていることがあります。

どんなことかと言いますと…、いやいや、驚くほどにスゴイことではありませんから、過剰に期待なさらないでください。

むしろ拍子抜けするくらいに、あたりまえのことかもしれません。

それは授業中、「ゆっくりと説明する」ということです。

何年も前から心がけています。今に始まったことではありません。

この業界に働いてみますとわかりますが、卒業生を送り出してのちの新年度、異常なハイテンションのままであることが珍しくありません。

合格!とか、大健闘!とか、入試を巡るさまざまな高ぶりが、もたらすものに違いありません。

特に春期講習、回転数が上がったままのエンジンのように、爆音をとどろかせて授業に入り込む…と、たいがい失敗に終わります。

入試目前、ねじり鉢巻をまいた生徒たち相手なら、それもありでしょう。しかしながら、年度替わりの生徒入れ替わりが、それを許さない状況を醸します。

テンションをリセットしなければならないのです。

具体的に何かを変えなければなりません。いろいろ試してみた挙句、ゆっくりペースの説明を心がけることが、一番効果的でした。

今年も心がけたつもりです。良い春講を、終えられますように、神仏に祈りおきます。

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