不定期冬講日記(その39)

「もうすぐ入試だから」と、生徒の皆さん、散髪してきます。

長いこと「爆発ヘアー+熊ひげ」だった小生は、皆さんさんの身だしなみに敬意を表します。

「『いちご白書』をもういちど」が流行ったころ、勢いにまかせて髪を切りました。

「教育学徒が、熊ひげとは何事か!」と師匠に叱られて、口ひげに縮小しました。

あたりまえのように、ザクッと短くできる若者たちは、すばらしいですね。

それでもこの年末は少々違っておりまして、冬講のゲンかつぎに切らなかった髪を切り、どうせ雪が降るからと洗わなかった車を洗いました。例年に無い事態です。

それこそ妻が「何事か?」と驚いておりました。

小生も特段意図があったわけでなく、ただただ猛然とこなして、「大みそかは演歌」とラジオを聞いていましたら、いとこの訃報に接しました。

「過ぎたるは及ばざるが如」きものなのかも…とも思います。

ともあれ、ヤンチャモンが珍しいご時世になりました。

嬉しくもあり、寂しくもあり…複雑なご心境のご同輩諸兄、今週も週末寒波にご注意めされい!

いよいよ統一日ですぞ!

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦

不定期冬講日記(その38)

不安は誰にでもあります。小生にもあります。

夜中にガバっと目を覚ましますと、妻が心配そうに覗きこんでいることがあります。

「うなされていたから」と。

記憶の糸をたどってみますと、恐ろしい夢を見ていたようでした。

恐ろしい夢、その一。

小生自身の入試にて。数学の難問が解けずに、額に汗しております。

恐ろしい夢、その二。

論文が書けずに唸っています。小生、長いこと学者をやっていました。学者は論文を書くことが仕事ですから、書けないと死活問題ですね。

恐ろしい夢、その三。

先生として指導にあたった入試に惨敗します。仕事がら、辞表を常に携行しておりますが、まさか提出することになろうとは、茫然自失です。

恐ろしい夢、まとめ。

解けない、書けない、通らない…。

小生も含め、人は恐ろしさとすれ違い、葬り去るために頑張るのかもしれません。

今日も一日、悔いなくがんばります。

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦

不定期冬講日記(その37)

毎日曜日ごとに体力増強行軍、昨日は明日香村から少しだけ桜井市に入ったところの山田寺跡に行ってきました。

明日香村のど真ん中、野口の交差点にZを停めてウロウロしていましたら、停電に出くわしました。

関西電力管掌の不具合で、野口のあたりだけ停電したそうです。信号が消え、公民館の成人式が一時中断し、緊急車両がけたたましく走り…騒然としておりました。

復旧を見届けて明日香奥山から山田へ、わざわざ甘樫の丘を上り下りしたりしながら往復14kmくらいでしょうか。

乙巳の変にて蘇我本宗家に敵対した右大臣・蘇我倉山田石川麻呂が発願した寺です。

かなり猜疑心の強い中大兄皇子に疑われ、寺を枕に自害に追い込まれましたのは、乙巳の変から数年のちです。

中大兄にしては珍しく自らの誤りを認め、石川麻呂の鎮魂をかねて、寺は造りつむがれました。

いつしか田畑に変じましたが、寺域明瞭に残り、塔土壇、金堂土壇、それらを取り囲む回廊・中門礎石(一部)が復元され、史跡公園になっています。

回廊の一部が非常に良好な状態で掘り出され、保存処理されたのち、近くの飛鳥資料館に復元されています。

小生長いこと、みごとに残ったものだと感心していましたが、昨日寺跡を訪問し「なるほど!」とうなづきました。

ヤマト盆地東方の山々から湧水あり、これに浸かって木簡と同じ要領で残ったのですね。

にわか雨には祟られましたが、しっかり体力つけて参りました昨日です。

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦

不定期冬講日記(その36)

近頃うれしかったこと。

中学入試の受験生、受験予定校を同じくする者同士、在籍塾を名乗って健闘を約し、仁義を切りあうのだとか。

「石川数学塾大阪」と名乗って、一発で「ああ、あれね!」と言ってもらえることが、正直少ないそうです。

それでも果敢に宣言ついで、「小さな小さな塾だけど、日本一の塾だと思ってる」と、「はっきり言ってきたし…」。

ひとつの教場に教室14部屋、生徒1600人、講師80人…そんなマンモス塾を、小生切り盛りしていたことがありましたが、日本一の塾だと思ってくれた生徒は、一人もいなかったと思います。

幸せすぎて、うれしすぎて、真冬に心ポカポカと温まる刹那でした。

ありがとうございました。

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦

不定期冬講日記(その35)

一週間後の今日、中学入試の統一解禁日を迎えます。

毎年3月「合格おめでとう!飛鳥ウォーキング」にて、「今だから言える!入試直前、印象に残ったことば」を聞きますと、ここらあたりがランクインします。

1)常在戦場

入試は戦争です。己だけは死なない戦争?そんなものありません。死ぬのが怖けりゃ、さっさと逃げ出しなさい!

2)松陰先生

「身はたとひ 武蔵の野辺に 朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂」。木戸孝允は、処刑された松陰先生の遺体にすがって泣き、「幕府、許すまじ。この恨み、晴らさでおくべきか」と、倒幕の念を新たにしたそうです。たとえ怨念になろうとも、私はあなたたちの合格を願い続けます。

3)切腹覚悟

惨敗の憂き目を見ましたら、小生潔く切腹し、明日から百姓をやります。晴れたら百姓と発掘、雨降りなら読書と執筆、夜は塾と喫茶店、…人生いたるところに青山あり。怖気づいて、縮こまっている暇があったら、さあ、開き直って学ぼうではありませんか。

あと一週間、今日もがんばります!

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦

不定期冬講日記(その34)

得意教科と不得意教科、誰にでもありますね。

入試が近づくと、ことさらに気になってきます。

「不得意教科で、墓穴を掘るのではないか?」

「得意教科で思うように得点できなかったら、リードできずに混戦負けするのではないか?」

…などなど、ペシミスト(悲観論者)の悩みは尽きません。

そこでこの時期にお勧めの「気の持ちよう」です。

「得意教科でぶっちぎって勝ったんねん!」

「不得意教科?誰でもひとつくらいあるやろ!」

「合否は総合点。あたりまえに取れるところ、取って勝ち、上積みできれば、ボロ勝ち!」

「過去問すら解けてへん奴が八割。俺様、完璧。実質競争率、三倍。どう考えても、俺様の勝ち!」

むやみな悲観論は、失点を生むだけです。無益です。

楽天的に行きましょう!

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦

不定期冬講日記(その33)

中学入試の統一解禁日まで、あと10日。何をすべきか?

何をしても、良い結果が出れば正しいです。悪い結果なら、まちがいです。究極の結果論です。

では、結果を見てから論評しましょう…は、評論家の言辞です。小生は評論家ではありません。

うまくいった皆さんが、あと10日でやったことを紹介しましょう。小生は入試戦線の最前線で詳細に見て参りました。

うまくいく受験生のほとんどが、生まれてから今日までの勉強内容を総直ししています。

新たな勉強内容に手出ししません。

やったことなら、出来てあたりまえ…のハズですね。生まれてから一度でもできなかった設問を、もう一度解いてみてください。

驚きましたか?はい、できるとは限らなくて、あたりまえなのです。

たまたまでしょうか?いえ、氷山の一角です。

恐怖してください。あわてて直してください。放っておけば、一ヶ所につき、400点満点のテストで10点落ちると思ってください。

小生の経験値として、このとおりです。

合格最低点+30点で通る予定だったあなた、穴ぼこ四ヶ所見つけたら、もうアウトです。

「人生、直します」と、正直にテキストの山を積み上げて、次から次へと直すあなた、あなたが10日後に、勝利者になる人ですよ。

今日もがんばりましょう!

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦

不定期冬講日記(その32)

毎年この時期になりますと、苦い思い出がよみがえってきます。

8年前の統一入試、ちょうど3日前、午前8時55分、倒れました。

救急搬送、夕方まで安静、帰宅するも立ち上がれず、3週間動けず…。

越えられない冬でした。

ホフク前進でしたらできたのですが、立ち上がれませんでした。心拍と血圧が跳ね上がって、落ちなくなったからです。

降圧剤と安定剤が、どっさり処方されました。少しずつ快方に向かいました。

当時受験生だったみなさんは、ほとんどが大学生になっています。就職活動の相談も、ちらほら受けるころになってきました。

小生に会うと必ず、みなさん異口同音に、「先生、お体だけはいたわってくださいね」と言ってくれます。

小生、師道不覚悟、引退!と口を開けかけたとき、機先を制してたくさんのカムバックコールをいただきました。

あの時があって、今がある…皆さんに二度とご迷惑をかけないよう、健康に留意してがんばって参ります。

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦

不定期冬講日記(その31)

いよいよ明日、前受け受験という皆さん、前受け・本試区別なく、およそ次のように心得てください。

人事尽くして、天命を待つ!

およそ人間として努力できることは、すべからくやりきりましょう。これを怠って不本意な結果を招いたなら、それは完全にあなたの責任に帰するものです。

しかしながら、バリバリの唯物論者であった小生をして、およそ人智を超越したなにがしかのモノが、厳としてこの世に存すると信じさせたのも、また幾たびかの入試でした。

神様の悪戯?…そうですね。そう言ってよろしいでしょう。

が…、神仏の悪戯を恐れるあまり、人事を放棄することが最も愚かなことなのです。

論語に曰く、「我、怪力乱神を語らず」と。

皆さんに勝利の女神が、悪戯っぽく微笑むことを祈っております。

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦

不定期冬講日記(その30)

新年あけまして、おめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

私事にて、新年早々恐縮至極でございますが、昨年大みそか、小生の故郷に住まういとこが、神仏のもとに参りました。

かぞえにて享年五十と一歳をもって、今生の一期といたしました。

小生と同年生まれでございまして、残念至極でございます。

多くの思い出が行き過ぎ、本来しかとあるべきであったはずの未来に想いをなすとき、「だからこそ、今この一瞬を、貴重な一瞬を、思い残すことなく生きたい」との考えを新たに致しました。

小生まだまだ若輩者にて、至らぬ点も多いかと存じますが、本年もよろしく、ご指導ご鞭撻ください。

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦