残-冬講日記(36)

最終日になると、何かやり残したことがあるように思えて仕方ありません。

「もっと早くに、やっておけばよかった」。…あとの祭りと申します。

平家物語・壇ノ浦、平知盛から引いて始まった冬講日記。「見るべき程の事をば見つ」はずだったのでありますが…。

「人は不満足だから勉強する。」

「人はできないからできようとする。」

「人は苦しいから楽になろうとする。」

いろいろな勉強の局面で、私が生徒に投げかける言葉です。

これらが真理であるならば、「やり残し感」なるものは、いわば宿命に違いありません。

山辺道・長岳寺のご住職が、大きな「地獄図」を前におっしゃいます。

「準備万端遺漏なく、きっぱりこの世におさらばして、あの世に向けて歩きはじめる…なんて人は、実は一人もいらっしゃいません。」

「皆さん、何でおいらは死んじまったんだい?…から始まるのです。」

勉強は、人生の縮図そのものに違いありません。

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦