理-夏講日記(その5)

「利が為に死ぬるは易く、理が為に死ぬるは難し。」

人はゼニのために死ぬことを厭わないが、主義・主張のためには、容易に死ねるものではない…と、まあ、なんということもなく、至極あたりまえのことなのですが、わざわざ書き連ねるということは、少しばかり斜めに視ているというわけであります。

「理」から視ますと、「利」は単なる守銭奴、俗物の最たるものです。逆に「利」から視ますと、「理」は極楽とんぼ、仙人の典型といえましょう。

両者交わることのない平行線と思われます。本来でしたら、甲乙つけがたいはずですが…。

「易」しと除かれる「利」、「難」と持ち上げられる「理」、除かれるものはおよそ糾弾され、持ち上げられるものは賞賛され、ここに正しく前述発言者の立ち位置が透けて見えるのです。

実を申しますと、前述小生の作文です。生来文才がありませんので、甚だミョウチクリンでありましょうが、小生不遜にも論語を語ってみたいなどと思い始め、漢文、古文、現代文、英語、ドイツ語で併行筆記しております。

前記は第一章第一節、漢文で書き殴ったものを、古文に書き下したものです。

ひととおり章・節立てを終えています。あとは書くだけ。もとい、あとは自身の移り気と闘うだけ(笑)。

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