大阪通信 Vol.112 配布開始しました -春の博物館に行きましょう!

大阪通信 Vol.112 配布開始しました。春の博物館に行きましょう。

どの博物館に、行くのでしょうか?立ち読みしてみましょう。

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春ですね。そぞろ神に誘われて、博物館めぐりに出かけましょう。

出かけましょう!といいました、舌の根も乾かぬうちから、いきなり脱線恐縮です。私も含め、古来日本人は、なんだか都合の悪いことを、公然と行おうという時、しばしば妙ちくりんな神様のせいにしてきました。

田舎道を歩いておりますと、あちこちに鎮座まします道祖神、その付近に微妙な距離をおいて、置かれてあることが多い「庚申」なる石碑も、その類であります。十干十二支では五十七番目、「かのえさる」ですね。…と、サラリと流してしまいますと、神様でも何でもありません。

かつて十干十二支は、時空を読み取る座標軸でありました。十二支を並べて方位を表したり(たとえばイヌイ=乾=戌亥は北西であります。ウシトラ=艮=丑寅でしたら北東ですね)、干支を組み合わせて年や日付を表したり(乙巳の変は645年、すなわち乙巳の年、庚午年籍は670年、すなわち庚午の年)…です。なるほど庚申の年や、庚申の日があったわけですね。

この庚申にちなんで、近世田舎の村々に「庚申講」なるものがありました。庚申の日に、得体の知れない超越的なモノが騒ぐ、危険じゃ、危険じゃ、寝たら危ない、襲われる、よっしゃ!ず~っと起きていよう、これなら襲われる心配もない、しかしながら眠たくて、あまりに眠たくて、ほんの少し眠った瞬間に襲われたらどうしよう、困ったものだ、どうしよう…、そうだ!みんなで励ましあいながら起きていれば万全だ、誰か眠りそうになったら起こすのだぁ~!…とまあ、こうして集団夜更かし井戸端会議を、公然と行っておったわけですね。普段でしたら、三人寄れば「謀議だ!」とか「一揆だ!」とかと、強烈に弾圧されたそうですから、庚申講なるもの、絶好のダベリング息抜きに使われたいたのでしょう。

そぞろ神も庚申さんみたいなものでして、小生も含め誰一人としてお目にかかったことなどありませんが、陽気にほだされてテクテク歩きだしてしまう小生の、大きなお尻を押してくれているのです。「神のご意志である。致し方なきものよのう!」と、方便丸出しですね(笑)。

さてさて、そんなわけで、博物館に出かけましょう。今回は春季特別展のご紹介も致しながら、ついつい見過ごしがちな、博物館レアチップスを書いてみました。お出かけのご参考にどうぞ(いやいや、そぞろ神が、書け!書け!と、ほんとうに騒がしいもので…(笑))。
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杉浦先生にかかりますと、庚申さんも「そぞろ神」ですか。身代わり猿をつっておくと、寄ってこないかもしれません。

しかし既に時遅く、憑依されてしまったようです(笑)。

大阪通信 Vol.112、石川数学塾大阪・学園前教室にて好評配布中です。ご自由にお持ちください。

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みなさん、ぜひ一度、ご覧になってみてください。

石川数学塾大阪
学園前教室長・杉浦