念-春講日記(23)

「したいこと」や「なりたいもの」があるとき、人は心から念じます。

何が何でも…と思う一念こそが、岩をも通します。

この存念たるや、およそ本人にしか判らないような成り行きにより、心の最奥から湧きあがってくるものです。

お手々つないで導いてあげれば、得られるといったものではありません。そんなチャチな目論見を以って、導かれる者の魂を冒とくしてはなりません。

楽しく話題をつなげば、自然と涵養されるモノでもありません。そんな空理空論など、矮小でしかありません。

成功と失敗を分けるもの、それはひとえに念の深さです。

念は邂逅し、相克し、そして静かに去っていきます。

春は、そんな季節です。

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦