「したいこと」や「なりたいもの」があるとき、人は心から念じます。
何が何でも…と思う一念こそが、岩をも通します。
この存念たるや、およそ本人にしか判らないような成り行きにより、心の最奥から湧きあがってくるものです。
お手々つないで導いてあげれば、得られるといったものではありません。そんなチャチな目論見を以って、導かれる者の魂を冒とくしてはなりません。
楽しく話題をつなげば、自然と涵養されるモノでもありません。そんな空理空論など、矮小でしかありません。
成功と失敗を分けるもの、それはひとえに念の深さです。
念は邂逅し、相克し、そして静かに去っていきます。
春は、そんな季節です。