春講日記も、ついに折り返し地点に参りました。刹那に美しい桜の花といっしょで、春の時間は矢の如く過ぎ去っていきます。
小生、「撰」ばれるべきものは信念である…との思いを、強く持ち続けております。
過去を総括することは、おそらく歴史屋の仕事です。今を生きる人の仕事ではありません。
人は今を生きている己に矜持を持ち続け、そのことを使命とするべきです。
「連帯を求めて、孤立を恐れず。
力及ばずして、倒れることを辞さないが、
力尽くさずして、挫けることを拒否する。」
若者が怒り、闘うことを当然と考えたあの時代に、安田講堂に大書されたこの文言が、端的に信念そのものではないでしょうか。
子供たちには、少し難しい話かもしれません。
分かりやすいほうで…てなわけでもありませんが、あの時代の第十九回駒場祭のキャッチで笑いを誘います。
「止めてくれるな おっかさん
背中のいちょうが 泣いている」
銀杏並木とキャラメルママ、封鎖・激突・排除・「解決?」、懐かしくも信念を持ち続けた当事者たちが、次々と鬼籍に入っていかれます。
あの時代を「撰」びたい、しんどかったけど…、そんな思い出されかたをしてみたい小生です。