冬講最終日であります。
今年も拙文におつき合いいただきましたこと、感謝いたします。
はやいもので、民間教育業に関わりはじめて、四十年が経ちました。目標の半世紀まで、あと十年です。
多くの有益なご指導、ご鞭撻を、多方面からいただきましたこと、小生はたいへん幸せでございました。
生まれつき、極めて粗雑な頭脳しか持ち合わせておりませんものですから、皆様におかれましては、もうしばらく堪忍いただきまして、教えを賜りますと幸いです。
一方で、小生なりに一生懸命考えてきましたことも、多少の蓄積がございまして、大雑把に申しますと、教室内で教えられることと、教室外でしか教えられないこと、この二つが絶妙にブレンドされて初めて、成果を上げることができる、そんな結論に傾きつつあります。
多言を要すまいと存じますが、教育は一生モノですし、「学校」や「先生」からだけ教えられるものでもありません。
むしろあまりに狭隘に過ぎる「学校教育」なるものが袋小路に陥り、脱出路を求めてもがき苦しんでいるのが現状ではありますまいか。
ここはひとつ、善くあってほしいと切に願うところの「教育」のため、明治以来のサビを落とし、大胆に再構築し、時にその領域とするところを飛び越え、経済改革と為し、政治改革と為し、新たに「百年の大計」を策すべきと考えます。
具体的に歩み出す日が、それほど遠い未来とも思えません。
敢えて底冷えに凍え、大雪に不安する朝に、おそらく最後の闘いを誓いました。
「連帯を求めて 孤立を恐れず 力及ばずして 倒れることを辞さないが 力尽くさずして 挫けることを拒否する」(全学共闘会議)