爽-冬講日記(18)

あまり何事にも、こだわらなくなりました。明鏡止水の境地と言ったら、格好良すぎますでしょうか。

若い皆さんの方が、あれこれ悩み尽きないようです。特に「将来の不安」を聞くにつけ、胸中お察し申すことが多いです。

とは言うものの、所詮ほんの少し早めに人生を終える小生として、見果てぬ未来のことなど、語るべくもありません。

それにも拘らず、人生相談、しばしばであります。

小生、いつも申しております。至極まじめで、本気であります。

勉強?せんでええよ。

この豊かな国ニッポンに生まれたんやろ?なんなりと、食っていけるで。

多少不自由かもしれんけど、餓死すること、まあ、あれへん。

先生といっしょに、畑、やろやん。大根つくるんに、方程式、いらへん。

え?なんや、ええ生活したいって?

じゃあ、我慢して勉強しぃ。

勉強嫌いが我慢したぶん、世間様が評価してくれんねん。

先生は、好きなことしかしてこんかったから、我慢できるん、ホンマに偉いと思うわ。

志や、良し。言うたからには、実行せんかい!

一生懸命生きてんの、先生、応援したるからな。

なになに、わしのことか?何を一生懸命…やて?

はるか三、四世紀、この国にあったパラダイスを、先生は描きたい。

女王や大王が、人々のために祈り、人々は、女王や大王を尊び…。

君民、神となって共治し、平和と繁栄を享受したんじゃ。

老いたオッサンが、果てしない夢を見とる。

若いもんが、できんこと、あるかいな。

……。

(後略)

何度でも、くりかえし、語り続けたいと思っています。

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦