仁愛を以って、為政の理想とする、こう思い至って十年が過ぎました。
階級闘争を不可避と考える、ただ熱いだけの青年は、ただ暑苦しかっただけの日々を反省しました。
大王は人々のために祈り、人々は大王を敬う、祭政一致の理想郷が、他ならぬこの国にあったことを知り、驚きました。
不勉強だった己を恥じました。
教室に集う者たちは、「特別権力関係」に規定されているという理論があります。
なるほど確かに、移動の自由は基本的人権などと、むやみに机を離れる生徒は、叱咤激励、可愛がられてしまいます(笑)。「権力関係」とは、言い得て妙です。
しかしながら、それだけで良いのでしょうか。十分なのでしょうか。
上位者が愛しみ、下位者が敬う、この関係なくして、「権力関係」は機能するのでしょうか。
自問自答の日々が続きます。