安易に口に出すことを憚るべき問い…が、あります。
「憚るべき」であるにもかかわらず、憚られてないばかりか、そんなことは一顧だにされていないのが、現状かもしれません。
どんな問いでしょうか。
「どうすれば、できるようになりますか?」
これです。
一見奇異に感じられるかもしれません。日常的に発問しています、と。
勘違いなさらないでください。あくまでも「安易」な発問を戒めています。
炎のような熱意と、尽きることのない努力、しかるに万策尽きて、先達に問うのは、大いに結構。勉強とは、そうありたいものです。
しかしながら、この前提が無いままに、いたずらに煩を避け、それこそ安易に陥ろうとするなら、単に無益でありましょう。
まして、本質論をないがしろにし、方法論に矮小化しようなど、怠惰以外の何物でもないでしょう。
あらゆる問いに、問うている主体が見え隠れします。
愚直なまでにまっすぐな主体にこそ、問うべき権利があるのです。