どうにも気になっている前方後円墳がありまして、山辺道を歩くたびに、おおまわりして訪問します。100メートル超の大きさです。
古墳さんには失礼ながら、見栄えが良いとか、神々しいとか、カケラもありません。
それどころか、おそらく前期前葉(3世紀末から4世紀初頭)に編年されるはずなのに、6世紀墳とまちがえられて盗掘されたようです(ひどい!)。
後円部南側が大きくえぐられております。えぐられただけならまだしも、誰かが小屋を建てて住んでおります(笑)。
前方部と後円部が農道で遮断されています。お隣の前方後方墳と兆域を接するあたりに、国道のバイパスが通って、おそらく周濠跡であろう地点を、排気ガスが霞めています。
前方部に比べて数段高い後円部が、段築しっかり保存されていますが、大木や低木や竹が密生して入れません。
「子供のころに入ったよ」というかたに、進入路をお聞きしましたら、獣道の草ボウボウをかき分けて行くのだそうです。
マムシと戦う気合いが必要です。マムシが引っ込む厳冬がチャンスでしょう(笑)。
一昨日、山辺歩き初めに、この古墳を訪問しました。
直弧文(吉備文です)バッチリの土師質を拾って、気分上々!
後円部墳頂に一瞬、悠然と眼下を見下ろす吉備のオウを見たような気がします。