冬野菜-冬講日記(23)

秘かにお百姓をやっていた頃、もう二十年も前になりますか、冬野菜が好きでした。

お百姓というお仕事そのものが好きですから、いつなんどきの野菜でも良さそうです。そうですね、そのとおりでしょう。

たしかに夏野菜には、夏野菜なりの魅力があります。苗を植えて、梅雨になって、梅雨が明けて、カンカン照りで、植えたことすら忘れていると、大粒のナスやキュウリができあがる。

ほとんどセルフグロウですが、力強さを感じます。しかしながら冬野菜は、そんなわけにはいきません。

ただでさえ地力衰える季節、野菜と言えども増えすぎは禁物です。うまいこと間引かなくてはなりません。

寒天と相談忙しく、うまく育った大根抜くなら青首が見えて前後10日がベスト、白菜は霜が降りる前に縛ってやらないと傷んでしまいます。

あれこれ手間暇かけさせられますが、引っこ抜いて刺身で食べるには、何といっても冬野菜です。新鮮なうちは、ほんとうにトロリと甘いです。

こんなこと書いていましたら、那羅山に借りる予定の畑へ、すぐにもダッシュしそうです。

もうしばらく我慢して、お仕事がんばろうと思います(笑)。

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