「どんな授業、してはるんですか?」という疑問に、お答えします。
「これ、何ですか?」と、生徒が指示した写真の中央に「円筒埴輪」がありました。
円柱形の埴輪だね。円柱は算数の立体図形で勉強するね。埴輪は古墳時代の焼き物だな。真ん中がスコーンと抜けているから、注意しておいてね。
(ツボと器台を描きながら…)
器台はツボの安定台だね。ツボにはお酒がナミナミと入っていたのかな。おいしそうだね。ツボと器台のセットなら、生活空間どこにでもあったんだ。
(特殊ツボと特殊器台を描きながら…)
口の部分に大きな縁取りの特殊ツボ、それを置いておくために、背丈が伸びた特殊器台、このセットはもっぱら発生期の古墳に置かれた。驚いたことに、ツボの底にはわざわざ穴があけられている。こうなるとお酒サーバーにはならないね。生きているヒトにとってはね。
置かれたところが古墳だったね。古墳は古代のお墓だ。死者を祀り、神を祀るところだ。特殊ツボには、死者や神の飲み物が入っていたのかもしれないね。
(特殊器台型埴輪を描きながら…)
どうせ底に穴を開けるなら、特殊ツボの底は不必要だ。底が無くなって、ツボと器台が一体化したものを特殊器台型埴輪というんだ。外見、もうほとんど、円筒埴輪と大差ないだろう。
奈良県桜井市のメスリ山古墳には、高さ6mの円筒埴輪が立てられていた。これほどじゃないにしても、円筒埴輪は太くて大きなことが多い。古墳は盛り土だから、崩れてくるかもしれない。埴輪を立てて、崩落防止してたのかもしれないね。