教えるときに心がけていることが、いくつかあります。
その壱。丁寧に教えること。
できないから、できるようになりたいと、人は勉強します。わからないから、わかるようになりたいと、人は勉強します。
教える者は、できるようになってほしい、わかってほしいと願い、丁寧に教えなくてはなりません。まちがっても、ぞんざいに教えてはなりません。
その弐。健全に教えること。
学びたいという欲求は、心の底から湧きあがるものです。エサが無ければ走らない、不埒な競走馬のようでは困ります。
教える者は、不用意なニンジンを目の前にぶら下げてはなりません。不健全な衝動を、起こさせてはならないのです。
できるようになりたいという欲求を呼び起こすこと、それが一番大事なことかもしれません。
その参。共感を持って教えること。
お医者さんが患者さんに、こんなことを言い出したら、ちょっと怖いですね。
「苦しいですか?つらいですか?…私は苦しくも辛くもありません。苦しいのも辛いのも、所詮あなたのことですよね。私には関係ありません。ですから、この治療はきっと恐るべきものになるでしょう。」
教える者もいっしょです。こんなこと言いだしてはいけません。
その肆。誉めること。
すばらしい!と思ったら、正直に誉めます。
誉められてうれしいから…と、さらに精進してくれることを願っています。
その伍。叱ること。
まちがっている!と思ったら、躊躇なく叱ります。
叱られてこそ直ることも、たくさんあるからです。
今日も五ヶ条復唱して、朝からしっかり頑張ります。