冬至です。昼間が一年で一番短い日ですね。夕方の授業を始めるころに、既に夕闇がおりている近頃です。
過ぎゆく一年が、本当に速くなってきました。昨年度の入試直前、冬至の感慨にひたっていましたのが、まるで昨日のことのようです。
近鉄奈良駅、行基像の噴水から南へ、商店街の中に幼稚園があります。毎年クリスマス前後に、きれいなイルミネーションを飾っています。
「今年も、そろそろかな?」と、見に行きましたら、やはり「今年も、そろそろ」でした。
ピカピカに輝くLEDツリーと、こっそり輝くキャンドルツリーの組み合わせ、今年もその妙に感じ入りました。
敷地の一角に、大正9(1920)年、奈良における障害児教育の嚆矢となった「奈良聾唖院」が建てられたことを示す石碑があります。
障害児にも教育を受ける権利を保障する、社会が支え、国家負担を厭わない、今でこそ当たり前のことが初めて行われた際、先人たちがいかなる辛苦にまみれたかを想わずにはいられません。
「青色LEDも、使いすぎるとドギツイわね」、妻がぼそりと呟きました。
「そうだね。来年はどうなるだろうかね」。
何年経とうとも、変わらないことを胸に刻み、変わるかもしれないことを夢想し、今年も少しだけ新しい一年を生きております。