不定期冬講日記(その12)

「劇的」な合格!…ではなかったのでしょう。むしろ地味目だったと思います。

三年前、決してあきらめない受験生がいました。

模試の判定が良かったわけではありません。むしろ悪かったです。

人並み外れた体力があったわけでもありません。むしろなかったです。

しかし決してあきらめない受験生でした。

受験前日、夕刻に登場した彼は、自分自身にビンタ数発、「気合いを入れ」てから始めました。

睡魔と闘うために、椅子を取って膝立ちになりました。

それでもしつこい睡魔を覆滅すべく、なんと机の上に正座して勉強しました。

しばらくして叫び声が聞こえました。

「うぉ~!ををををぉ~!」

叫び声を残して、彼は机から落下しました。

「大丈夫か?」と覗き込まれても、ひょうひょうとしておりました。

「睡魔に勝ちました!がんばります!」

また猛然と勉強しました。

彼は今、奈良県下最難関の六年一貫校に通っています。

きっと今も、あの頃のように、自分に厳しく、妥協なく、まっしぐらに歩んでいることと信じています。

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦