授業中ちょっとした雑談が、深く核心をつくことがあります。
最近では「0点をめぐるあれこれ」、こんな話題がありました。
「100点取るのは難しいけど、0点取るのは簡単ですよね」、ポロリともらした生徒がいました。
「…?。ホントにそうだろうか?確かに白紙の0点なら簡単に取れるね。人生の無駄遣いを厭わなければね。」
「デタラメに書いても、0点取れるとは限らないね。記号選択や自由記述がほとんどない教科、たとえば算数なら取りやすいかもしれない。」
「しかし特に他教科、記号選択がほとんど四択だと仮定して、ほとんどデタラメに書いても25%は正解してしまう確率だよね。」
「算数にしても、デタラメな数字が、たまたま正解にヒットしてしまわないとも限らない。」
「大事なことだ。よく聞いときなよ。がんばって0点取るためには、正解を丹念に外す学力が必要なんだ。もしかすると、100点取る以上に難しいことかもしれないよ。」
「ふ~ん、0点取るのが難しいなんて、思ってもみなかったよ。」
変な結論ですけど、「学力」の本質を、一面言い当てていると思うのです。
生徒たちは塾に来ることによって、学校だけで勉強しているんじゃないことを知ります。今回は、教材がテキストや問題集だけじゃないことを知りました。
貴重な経験でしたね。